今朝の馬毛島です。
今日は雨模様のため、島は見えません。
この方向にあるなということでご覧ください。
馬毛島は静かに佇んでいることでしょう。
世界が平和でありますように。
馬毛島関連ニュース
以下はBLOOMBERGより
中国の脅威で試される日本の安全保障、種子島近い基地計画に地元二分
5/10(火) 9:06配信
Photographer: Noriko Hayashi for Bloomberg Businessweek
(ブルームバーグ): 鹿児島県・種子島に朝日が昇る中、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」の船尾から水陸両用車の一群が次々と姿を現した。隊員を上陸させるために海岸へと向かう緑と茶の迷彩の両用車は波しぶきを上げ、それぞれの配置を分かりにくくするため煙幕を張った。
有刺鉄線や鉄製の柱などが設けられた浜辺に着くと、車両の後部扉から隊員らが飛び出し、陣形を整えた。ホーバークラフト2隻がその後に続く。実戦ではさらなる部隊や装備品を運ぶが、この日の訓練ではほとんど空っぽだった。仮想の占拠者からの海岸線奪還を巡る一連の動きを同僚の隊員らが高台から評価していた。
海上自衛隊掃海隊群の福田達也司令は訓練終了後、記者団に対し、「こうした訓練の重要度はわが国周辺の安全保障環境を見れば自明のところもあると考えている」とした上で、「どういう事態がいつどういう風に起こるというのは分からないので、われわれとしてはそういった事態が起こらないように抑止力を備える」と説明した。
福田司令は日本への脅威について具体的に言及しなかったが、それが意味するところは皆が分かっていた。種子島は東京よりも上海の方が近く、米国と中国の軍事衝突が起きれば、地理的に主な舞台になり得る。特に、ウクライナでの戦争が世界規模の紛争という新たな時代の幕開けとなるなら、可能性は低いものの、あり得なくはなくなっている米中の衝突シナリオが現実となった場合、ここが最前線となる可能性がある。
記者は昨年後半、南部の離島取材の一環として種子島を訪ねた。かつてないほど強まっている日米同盟に加え、中国への経済依存とタカ派に傾斜する中国の外交政策というジレンマに地元住民がどのように対処しているのかを探るためだ。
日本の多くの地域と同様、こうした島々も労働者や投資の獲得、新型コロナウイルス禍前は多数押し寄せた観光客など、中国との関係から大きな恩恵を受けてきた。地元住民はそれぞれのスタンスを巡り活発な議論を交わしている。理論的には軍事衝突に加わることが日本国憲法で禁じられているとし、将来的な戦争に日本を巻き込む恐れがあることには反対する意見がある一方、自国の主張を強める中国に警戒感を示す住民もいる。
種子島の西12キロメートルに位置する馬毛島。ここでは何十年もの間、ビーチリゾートや石油備蓄施設など開発計画が持ち上がっては立ち消えになっていたが、ここにきて米軍訓練移転と自衛隊基地の整備計画が進んでいる。菅義偉前首相とバイデン米大統領が昨年会談した際の共同声明も同計画に触れており、日米両国にとっていかに重要かが示されている。
馬毛島は1980年から無人島となっているが、種子島には約2万8000人が住んでいる。種子島の中心都市、西之表市に属する馬毛島の基地整備計画を巡っては市民の意見が真っ二つに割れている。計画に反対する八板俊輔市長は昨年の市長選で再選を果たしたが、容認姿勢を示す対立候補との票差は投票総数約1万票のうちわずか144票だった。
メディアの注目を集めた激しい選挙戦では、基地反対派が地元の自然環境を犠牲にし、平穏な生活が脅かされるとして賛成派を批判する一方、容認派は経済効果を指摘。日本の他の地域では基地受け入れで政府からさまざまな見返りを受ける自治体もあり、隊員やその家族が移り住んで地元経済が潤うとの期待もある。
八板市長は市役所でインタビューに応じ、馬毛島の基地化による影響が経済効果で完全に相殺されることはないだろうとの見方を示した。「馬毛島は単なる無人島ということではない。西之表市民、地域住民にとってはかけがえのない自然があり、文化、歴史の遺跡などもある大事な島」だと説明。自国の主張を強める中国の外交政策で緊張が高まっていることは認めつつ、新たな基地を設ける場所が馬毛島である必要はないと述べた。
種子島周辺は以前に比べて地政学的現実から目を背けにくくなっている事情もある。中国海軍とロシア海軍の艦艇は昨年10月、鹿児島県の大隅海峡を前触れもなく初めて同時に航行。また、地元の漁業関係者は中国国旗を掲げた船舶とのニアミスを報告している。海上保安庁による警告にもかかわらず、こうした船が進路変更し危険なほど近づくこともある。
海上自衛隊最大級の艦船で、全長248メートルの護衛艦「いずも」と「かが」はステルス戦闘機F35を搭載できるよう改修が進められており、戦後初めて空母化される方向。一方、日本の政界では台湾情勢に関してより踏み込んだ発言が出てきている。安倍晋三元首相は昨年12月に行った台湾向けのオンライン講演で、台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもあると述べた。
ただ、選挙で鍵を握る年齢が高めの世代を中心に平和主義への支持も根強い。記者の種子島滞在中、反対派よる基地計画への抗議集会が開かれた。地元の活動家や政治家が順々にマイクを握り批判を展開。その後、91歳の下村タミ子さんがゆっくりと椅子から立ち上がった。
下村さんは「私は戦争の体験者」だと説明した上で、「戦争がだんだん激しくなり種子島へも空襲が何回もあるようになった。そして学校は全て閉鎖され、学童の疎開が始まり、それから学徒の動員も何回も繰り返されるようになった」と振り返った。
また、下村さんは「兄も3人いたが、1人はとうとう遺骨が返ってこず、いまだに返ってきていない。2人の兄はソ連に抑留されて数年たってから帰ってきた。母の嘆きの姿が今も忘れることができない」と回想。「戦争ほど悲しみを生み、愚かなものはないと思っている」と叫びに近い声で訴え、聴衆からは拍手が上がった。
以下は南日本新聞社さんより
馬毛島基地工事、4月だけで21年度の総額超える435億円契約 計画加速させる防衛省の姿勢鮮明に
5/10(火) 13:24配信1
西之表市馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備計画で、九州防衛局熊本防衛支局は9日、4月に契約した基地関連工事は7件計435億円超だったと公表した。1カ月で2021年度の契約総額を超えた。 【写真】環境アセス準備書で示された馬毛島基地のイメージ
防衛省は4月20日に環境影響評価(アセスメント)の準備書を公告し縦覧を始めた。契約はいずれも準備書公告前に結んでおり、アセス手続きを待たずに計画を加速させる姿勢が鮮明になった。
同省は「アセス後に速やかに整備するための準備。22年度予算には3000億円超の整備費を計上しており、当然執行を目指す」としている。
4月は、これまでで最大規模の工事となる敷地造成をゼネコンの鹿島と五洋建設、同市の藤田建設興業の共同企業体(JV)が332億円で落札・契約した。切り土約45万立法メートル、盛り土約42万立法メートルの工事で、期間は26日から25年5月。工事に必要な部材を島外で造り、アセス評価書公告後に着工する。
契約はこのほか、5階建て管制塔の新築37億4800万円▽管制塔の機械、電気工事2件計15億3000万円▽燃料貯蔵施設整備3件計50億円。21年度は生コン仮設プラントなど計約237億円を契約した。鹿児島県や西之表市はアセス前の入札は「了承できない」と抗議していた。
以下はMBC南日本放送さんより
馬毛島問題 防衛省、11日から地元漁協の組合員に環境影響評価など説明
5/10(火) 19:42配信
MBC南日本放送
鹿児島県西之表市・馬毛島への自衛隊基地整備をめぐり、防衛省は10日、地元漁協に環境影響評価の準備書について説明しました。11日・12日、組合員に対しても説明会を開くということです。
防衛省は10日、非公開で西之表市の種子島漁協の組合長と6人の理事らに、環境影響評価の準備書などについて説明しました。 防衛省は、基地整備の物資運搬のため馬毛島の葉山港の水深を深くする工事を西之表市に提示し、市は同意しています。
10日の理事会では港の工事スケジュールについて説明がありましたが、基地整備に伴う組合員への漁業補償の説明はなかったということです。
(九州防衛局種子島連絡所 関兼文所長)
「組合員のみなさんの関心についてあすから説明を開催したい。
(同意得たいのか)
まずは説明して理解してもらう」 防衛省は、11日・12日の2日間でおよそ420人の組合員を対象に説明会を行うということです。 なお、防衛省は環境影響評価の「準備書」に関する住民説明会を、西之表市で10日午後7時から、中種子町で11日、南種子町で12日、南大隅町で16日、屋久島町で17日に予定しています。
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